【感想】伝説巨神イデオン#01「復活のイデオン」
なぜ見始める
1983年生まれの自分だが、高校生くらいの頃に「伝説巨神イデオン」を視聴し衝撃を受け、その後の考え方・生き方に影響を与えた。そう記憶している。自分のことのはずなのに記憶が曖昧だ。もはやイデオンのどこのどういう部分にどんな影響を受けたか定かでなくなってしまった。
とか書いたり考えたりしているうちに少しづつ思い出してきた。とにかく登場人物たちが生きるのに必死だった。敵も味方もバンバン死に、逃走劇の中に人のむき出しの感情が顕になり、疲弊し、壮絶な姿を見せてくれるのだ。泥をすすってでも生きようとし、なぜ生きるのか(食べるのか)のようなシーンもあった。このような生き様が「作品」として描写される体験が衝撃的で、感動したのだった。
いま現在、自分が自分を見失い始めている。なので原体験まで巻き戻って再体験し、自らを奮い立たせなくてはならないと思い立ったのだ。なので久しぶりに通して見てみることにする。接触篇と発動篇は何度も見たが、TVシリーズは全話通して見ていない気もする。
そして、一度見終わったら再度1話から見る、ということを継続して行いたいと思う。繰り返し叩き込むことで血肉とするためだ(?)。いいからやるのだ。
前提知識はもちろんあるが不明点を逐一調べたりは極力せず、視聴で得られる情報をもとに感想などを書くことにする。
第1話「復活のイデオン」
ピンクのヒルをかき分けながら、どこかに向かい森を抜けるベス、コスモ、カーシャ。移民船がどうとか言っている。移民星を開拓しているメンバーなんだったかな。デクは声変わりしていない。接触篇、発動篇ではダミ声のはずだ。
その様子を星の外から観察するバッフクラン。皆前髪パッツン、眉毛は色トレスだ。ダミド。たしかフルネームはダミド・ペッチ。バッフクランのほうが文明が進んでいるらしい。制止するギジェを無視しカララが単独発進する。
発掘団に所属しているらしいシェリル。原色のドデカいバスみたいな機械が遺跡として発掘されたらしい。プロダクト感満載だからか、ベスもかなり長尺で狂ったように笑う。いろいろあってベスはシェリルにビンタされる。
フォルモッサが名字なんだっけか。バッフクランは姓名逆なんだったけか。
「うまくいったらお前をサビアの位に上げてあげます」とカララが侍女に告げる。サビアの位って何やねんだが、この1文に詰まっている情報量と想起される奥行きもすごい。
カララの護衛が独断で戦車を破壊。あっけなく開戦してしまう。全く情報がない相手を侵略の恐怖や保身からとりあえず発砲。ディスコミュニケーションの極みだ。
敵も味方もどんどん死んでいく。博士2人とも死んでしまった?
3メートルはあるガタッカと呼ばれる乗り物を白兵戦で撃破していくベス。かなり強い。優秀な軍人なんだったかな。
カララが翻訳機を使いベスのやり取りを聞いている。
困窮したコスモたちは「遺跡」と呼ばれるイデオンメカを動かして応戦しようとする。半年間動かなかったメカがなぜか動いた。ミサイルの爆撃を被弾するもびくともしないメカたち。挙句の果てに3機のメカが勝手に変形・合体し人型になった。
「伝説の巨神か?」と恐れおののくバッフクランたち。有名なのか?
イデオンが腕を振り戦闘機を撃破。
バッフクランを全滅させたコスモたちだったが、そもそも何が起きたのか、なぜ攻撃されたのかもわからないままなのであった。
感想
富野アニメの1話らしいとんでもないスピード感と情報量だ。約22分の尺の間、場面転換はあっても時間の跳躍はなく、等速で時間経過したのではないかと感じた。
なんの情報もナシに1話だけ見ても絶対にわからないと思うが、バッフ・クランとソロ星との(最悪の)ファーストコンタクトが描かれている。それなりの情報を持っている自分も思い出していくだけでやっとだ。良くも悪くも演出的な抑揚(ガンダムでいうとアムロがガンダム初搭乗時に「これが戦争か・・」と恐れおののくような、ずっしりとした感情表現のシーン)がなく、淡々と、あっけなく事が進行していく。史実を俯瞰で捉えたような、このクールさがいい。
キャラクターの横顔に如実に現れる湖川骨格が見ているだけで美しい。
コスモさんあなた手袋なんてしてましたっけ?
その他のシーンでは手袋はしていない。インナーと地肌の塗り分けをミスってしまったと思われる。
モデルがいそうな軍人。
たしかサンライズ伝統の戦車破壊バンク。
イデオンのカラーリングとコスモの髪の毛の色が似通っており派手な画面に。
人型になり応戦するイデオン。
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これからバッフ・クランとソロ星とのコミュニケーションがどう展開していくか、楽しみです。
情報
1980年5月8日放送。
EDクレジット
声の出演
ユウキ・コスモ 塩屋翼
ジョーダン・ベス 田中秀幸
イムホフ・カーシャ 白石冬美
アフタ・デク 松田たつや
ユウキ博士 池田勝
ギジェ・ザラル 林一夫
カララ・アジバ 戸田恵子
ダミド 田中崇
パイロットA 坂口哲史
兵士
伊井篤史
金澤寿一
脚本 山浦弘靖
絵コンテ 斧谷稔
演出 三浦将則
動画チェック ビーボォー
作画
島田英明
篠田プロ
背景 ばくプロダクション
色指定 芝崎素子
仕上 きのプロダクション
特殊効果 土井通明
撮影 ティ・ニシムラ
編集 鶴渕映画
タイトル スタジオトライ
現像 東京現像所
音響監督 浦上靖夫
効果 松田昭彦
整音 中戸川次男
録音 日映録音
制作進行 後藤浩一
設定制作 並木敏
制作デスク 山本之文
制作連絡 櫛野麻美
製作
今回は第1話なのでOPクレジットも全写ししておこう
OPクレジット
企画
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原作
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掲載
学習誌 ジ・アニメ
秋田書店 冒険王 OUT
徳間書店 テレビランド 月刊アニメーション
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音楽 「復活のイデオン」
「コスモスに君と」
作詞 井荻麟
作編曲 すぎやまこういち
歌 たいらいさお
レコード キングレコード
GK(H)-7503
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メカニカルデザイン サブマリン
美術監督 四条徹也
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アニメーションディレクター 湖川友謙
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総監督 富野喜幸
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プロデューサー
石川博(東京12チャンネル)
松島忠(東急エージェンシー)
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製作